なっちゃんのダイニング

natsuhome.exblog.jp
ブログトップ | ログイン

読了:志水 辰夫 冬の巡礼

読了 (○、◎などは私の好み度)

◆志水 辰夫:冬の巡礼 ◎

出版社:角川文庫
ISBN-10: 4043429010
ISBN-13: 978-4043429011

書店で何気なく手にとって興味を持った本です。志水辰夫さんという作家をそれまで知りませんでした。携帯小説ほど若い人の作品にはついていけないし、かといって年配の作家さんのは難しそうな気がして敬遠気味。でもこの本は1ページ立ち読みしてみたところ、違和感のないやわらかい文章に思え、買ってみました。

主人公の鈴木克宏は工事現場で監督をしていた。ある日、下請け会社の従業員坂倉博光に「俺に何かあったらこれをおふくろに届けてくれ」と言い残して数日後、謎の死を遂げた。託されたのは位牌だった。それが一体何の意味なのかと訝しがるものの、ただ渡せば役目は済むと思いつつ、坂倉の故郷を訪れた。ところが、その実家と言われる家の住人は何か隠し事をしているように思えるのだ。果たして彼女らは何者なにか?鈴木は仕事をしばらく休んで真相究明をはじめることにしたのだが、次々と明らかになる過去と追ってくる危険。。。

語り口が穏やかなので、読みやすいハードボイルド小説でした。志水辰夫さんの他の作品にも興味が出てきたのでまた読んでみたいと思います。
by natchan72 | 2008-02-22 23:59 | 読書